三角比の連立方程式についての質問

える さん

  • 公開日時: 2010/02/03 21:42
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  • コメント数: 10
  • カテゴリ: 入試・教育

いつも楽しみに拝見させていただいています。初めて投稿します、えると申します.

 

表題の通り、三角比の連立方程式について質問させてください.

(大学への数学 数学ショートプログラム§3の問です.この本の解法とは全く違う,(おそらく普通の)アプローチです)

 

 cosx+cosy=1…①

 sinx+siny=√3 …②

を解け.(ただし 0<=x,y<360°)

 

に対し,私は最初にこのように考えました.

①式と②式を変形して (siny)^2+(cosy)^2=1 に代入、整理すると

 (√3)sinx+cosx=2 …③

合成して

  2sin(x+30°)=2

  x=60°

これを①に代入して

 cosy=1-1/2=1/2

  y=60°,300°

ここで,(x,y)=(60°,300°)は②を満たさないので不適.

答 (x,y)=(60°,60°)

 

となりました.

 答えは出るのですが,途中で出現した  y=300°以降のくだりが自分では腑に落ちません.連立式を最後まで解いたのに,最後の最後でもう一つの式にあわないから不適,というのはかなり不細工な解法に見えてしまうのです.また,それに気づかず答えを二つ残してしまう危険性も残してしまいます.(最初の②式から,0<x<180, 0<y<180 というのも見えるのは見えるので,それにあわないので不適ともできますが,それも上の解法と同様に見えてしまいます). どこかで同値性が崩れているからこのようになってしまったのかなとは思うのですが,なぜこうなってしまったのかはわかりません.

 また,別の解放で解くと,ダミーが出なかったりもするようです.ただの,解く際のアプローチの違いだとは思うのですが,うまくいったりいかなかったりします.

 

 私が解決したいと思うのは,

  A 上の解法にある,まずい点はどこにあるのか.(  y=300°を出現させないために気をつけるべき点は)

  B 一般化して,このように複数の解法パターンがみつかるとき,ダミーの選択肢を出現させない,または,出現してもすぐに気づくためにはどのような思考パターンで問題に対応すべきなのか.または,どのような解法手段の際にダミーが出現するか類型化できるのか.(ダミーが出現するとはじめからわかっていれば,心構えもできる)

の2点になります.どなたかご教授,ご指摘いただけないでしょうか.よろしくお願いいたします.

 

  ※ 途中,私の考察ミスがありましたので,若干の文章変更を加えました.(2/6 23:00)

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1
弊社の本ですから,Aだけ答えます.

cosx+cosy=1…①
sinx+siny=√3 …②

「①式と②式を変形して」という部分をきちんと書くと答えがわかります.
①かつ②は
cosy=1-cosx…③
siny=√3-sinx …④
と同じこと(同値)です.
③は最後にcosy=1-1/2=1/2
を求めるところで使っているので,このままです.
③かつ④⇒(1-cosx)^2+(√3-sinx)^2=1 …⑤
です.ここで同値性がくずれています.
④は最後に使っていないので,
siny=-√3+sinx…⑥
③かつ⑥でも⑤を得ます.だから,
(x,y)=(60°,300°)は「①かつ②」の解でなく「①かつ⑥」
の解です.2乗していると,どうしても,こういう解が出ます.
「2乗する際につねにこうした 符号を変えた場合も入ってくる」ということが,質問に答える場合の答え方です.

後のBは,人それぞれですから,他の方にお任せします.

しかし,正直にいって,あの解説と,解法には首をかしげる,
今は(1,√3)の長さが2だから図示であっという間にわかるけど,
cosx+cosy=1
sinx+siny=1
のような場合でも,現れる図の状態が違うから,あれほど簡単にはいかない.私は「少しぐらい数値が違っても同じように解けるのがよい解法」と思います.
あの解法は栗田哲也ワールドの観賞用です.
普段の演習のページで僕たちがやる観賞用と比べても手品の度合いが大きい.
普段の演習のページで行う手品はP(cosx,sinx),Q(cosy,siny)としてPQの中点Mの座標から,
Mを通ってOMに垂直な直線と,Oを中心半径1の円との2交点がP,Qというものです.これなら,右辺の数値が違っても,同じような図になります.まあ,手品の度合いの問題ですが...
安田 亨 さん 2010/02/03 22:14:58 報告
2
素早いご返答をいただき,ありがとうございます.非常に分かりやすい解説で,容易に納得することができました.

また,テキストの解き方に対しては,安田先生と同じような疑問を抱いておりました.理解の度合いが乏しいために,質問は失礼かと思ってさけていました.その点にも言及していただけて,うれしく思います.こちらも納得することができました.ありがとうございました.
える さん 2010/02/04 01:00:40 報告
3
私の解答を書きます。あってるかは不明ですが。
①^2+②^2より
[式:…]
よって
[式:…]
[式:…]
より
[式:…]
つまり①②は
[式:…] [式:…]
つまり
[式:…]
同様に
[式:…]
sjt33846 さん 2010/02/05 07:49:36 報告
4
「2乗すると同値性が崩れる」ことは常に認識しておく問題と思います。私自身、数Iの三角比の問題で、無駄に余弦定理を使って「使わない」答えを出してしまうことがあります。

美意識の問題かもしれませんが、私は「もう一つの式に合わないから不適というのは不細工な解法」とは思いません。「荒馬を乗りこなす」ように、はみ出そうはみ出そうとしている数字を抑えながらなんとか正解へ導いていく、私はそういうイメージです。

私の解法も、sjt33846さんと同じです。この解法も、やはり同値性は崩れていて「300°」が出ています。[式:…]という条件から300°は却下となりますが、「300°」という数字が出てくる点はえるさんの解法と変わりませんよね。
jianliao さん 2010/02/05 09:49:08 報告
5
>sit33846様
解答していただきありがとうございます.
「x=y」がでたあと,両方の式に値を入れて答えを求める,という作業がもし出現しないのであれば,油断や考察足らずによるミスを防げるのになぁ…との思いがありました.


>jianliao様
「荒馬を乗りこなす」という観点は私にはない視点でした.非常に新鮮な気持で拝見させていただきました.たしかに,そのような視座もありうるのかと思います.

余談ですが,私は,高校・大学時代を文系で過ごしましたので,あまり深いところで数学を理解してきませんでした.通信で数学免許を取得し,なんとか教壇に立てるようにはなったものの,少し込み入ってしまうとこのありさまです.
 荒馬を軽やかに乗りこなせるような視座から,子どもたちに少しでも分かりやすい授業を提供していきたいと,再度,思いなおしました.コメントいただき,ありがとうございました.
える さん 2010/02/06 22:48:40 報告
6
ここから先は個人の好みの問題です.

そういう「なんとなく二乗して加える」という手順より,一つずつ文字を消すという確実な方法こそ,応用性の広い方法と考えます.
なんとなく足したり引いたり2乗して加えたりする解き方を教えると,生徒は,あてもなく,いたずらに変形して時間を浪費します(対称なときに辺ごとにひくと因数分解できるからとか,足して引いてをすると同値性が保存できるからとか,見通しがあればべつ).

1つずつ消す,それを,まず第一に教えるべきです.えるさんは,ご自分の方法に自信をもたれたらよいと思います.

無理矢理作った問題ですが...
cosx+cosy=9/5
sinx+siny=3/5
-π<x<y<π
のときxを求めよ.
という問題なら,大人は,yを消します.
辺ごとに二乗して加えたら,困ることが見えているからです.
生徒にしてみれば「いつ辺ごとに二乗していつ,一文字を消すのだ?」ということになります.つまり,実は「1,ルート3の時点で,π/3が見えているから,形ばかりの二乗して加える」としているに過ぎません.考えているわけでなく,覚えているからそうしているのです.

「辺ごとに二乗して加えたら解けない」問題を作って出せば,方程式を解く原則は何かということを考えるはずです.

そして,もちろん.この問題では,栗田さんの手品も使えません.
安田 亨 さん 2010/02/06 23:05:42 報告
7
>安田亨先生
あたたかいお言葉をいただき,ありがとうございます.また,別の例題まで添えていただき,はじめに見えていた以上のものを得ることができました.

たった一題ですが,ここまで考えるべき点があるとは,本当に数学は奥が深いですね.新たな気持ちで勉強しなおしていきたいとつくづく思いました.

どうもありがとうございました.
える さん 2010/02/07 18:32:15 報告
8
もう解決済みの問題なのでコメントの必要はないかもしれませんが,私の思うことをいくつか書きます.重複する内容もありますがご容赦ください.

2乗して加えると[式:…]が現れる,ということは知っておく必要があると思いますが,「方程式を解く」という点に関して言えば1文字消去が定石です.
応用性が広いというのが一番の理由ですが,[式:…]を経由すると[式:…]となり,範囲が広がって無駄な解が出てくる可能性が高くなります.えるさんの問題だと
[式:…]・・・①
なので[式:…]だけに限られますが,例えば安田先生のコメント1にある問題だと
[式:…]
になり,[式:…]と4つの値が出ます.このうち[式:…]の方は実際には解になりません.
また①のとき[式:…]なので後の処理は簡単ですが,例えば[式:…]のような場合,[式:…]として1文字消去して,加法定理を使ったり合成したりと結構面倒です.結局1文字消去するなら始めからする方が,簡単です.
ドンキー さん 2010/02/07 21:58:07 報告
9
栗田さんの手品も使えません.・・・

ということですが,そもそも見たことがあるような気はしますが覚えてません。
(僕らが受験生の頃の大数には繰り返し使われていた?)

ではありますが,元の問題同様345の直角三角形が見えて
図が描ければ瞬殺・・・。
もちろん絵解きは,見えなかった/見えない解の確認はできず
十分なものではありませんが,
「問題を解くため」には大切ではないでしょうか。

逆に言えば,問題を作るのに利用した事/答えに安心できる設定は,
解く側に利用されても致し方なしかと。
moonlight さん 2010/02/10 14:32:26 報告
10
書籍をごらんになってからお書きください.
書籍で栗田さんが行っている方法は,これではありません.

瞬殺とお書きになっているのは
円周上に(4/5,3/5),(1,0)を取って考えるもので,私が書いている方法です.
ただし,これを普通の?高校で生徒に示すと,あまり受けがよくないですけれどね.喜ぶのは一部の人です.
安田 亨 さん 2010/02/10 14:47:53 報告