命題をつよめる…?

kai さん

  • 公開日時: 2010/02/02 14:19
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  • コメント数: 14
  • カテゴリ: 入試・教育

ある命題を数学的帰納法で示しにくいときはその命題に条件を付け加えてみる。

なにやら標語的な文言ですが、この「命題をつよめる」という手法は帰納法を用いた証明の際には、たまに見かけます。

ですが、それ以外の場面においては使用しているのを見た事がありません。(単に演習不足or気付いてない?

だけかもしれないですけど(-。-;))

この理由は単に「使う必要がない」からなのでしょうか?

例えば、

☆:『xが実数のときに命題p(x)が成りたつ』

ことを証明したい時に、もし

『xが整数のときに命題p(x)が成りたつ』

ことを証明できたなら☆も成立する

といえるものなんでしょうか?

正直混乱しています。どなたかお教えください。

 

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1
 例えば、「2xは偶数である」という命題はxが整数なら成立しますが、xが実数なら常には成立しません。
 ということは、「xが整数のときに命題p(x)が成りたつ』ことが証明できても「xが実数のとき」も成立する、とは言えないのではないでしょうか。

 意味を取り違えていたら申し訳ありません。数学的帰納法において、その「命題をつよめる」というのがどのような使われ方をしていたのか、興味があります。
張飛翼徳 さん 2010/02/02 15:25:19 報告
2
(1)『xが実数のときに命題p(x)が成りたつ』
は、
(2)『xが整数のときに命題p(x)が成りたつ』
より、強い命題です。((1)⇒(2)だから)
つまり、途中で「強い」の意味を勘違いされていると思います。
弱い(2)を証明しても、強い(1)を証明したことにはなりません。

「帰納法で命題を強める」というのは、命題が強くなることで、帰納法の仮定も強くなり、n=k+1の場合の証明がしやすくなるからすることです。
帰納法以外での証明では、このような利点がないため、命題を強めることはあまりしません。当然、通常は強い命題の方が証明は難しいです。

しかし、例外もあり、例えば、

f(x)を整数係数の3次関数とする。f(0)、f(1)、f(2)がどれも3で割り切れないならば、方程式f(x)=0は整数解を持たないことを示せ。

といった問題では、
『f(x)=0は整数解を持たない』という命題よりも強い、『任意の整数nに対し、f(n)は3で割り切れない』という命題を示すとうまくいきます。
これは、割と珍しい例だと思います。
Melt さん 2010/02/02 16:32:58 報告
3
たとえば京大ではよくあることで「Aを証明せよ」というとストレートで皆解けてしまうので,それより情報の少ない「Bを証明せよ」とボカして,意地悪をするのです.それだけでは解けないようにしてあるということでしょう?

97年の京大第一問は,実際には「t=2と確定する」のに「tをsで表せ」とある.
88年のペル方程式の問題で,他は必要な式が全部「証明せよ」と書いてあるのに
「x'>0であることを証明する」は自分で言う必要がある.
05年の東大の数列でも問題文にない「x_n>1/2を証明する」と自分で言う必要があります.

他大学でも「x_n<x_{n+1}を証明せよ」とあっても,
「0<x_n<_n<x_{n+1}を証明する」とか,あるいは「0<x_nを先に帰納法で証明」し,後でx_n<x_{n+1}を証明するということは普通にあります.「強める」と受け取るか「出題者の野郎,意地悪しやがって」と受け取るかは,性格の問題かもしれません.
安田 亨 さん 2010/02/02 18:39:39 報告
4
 お二方とも早々のお返事ありがとうございます。
強い命題というのは要するに
  ある命題p(x)に対してq(x)⇒p(x)となる命題q(x)
のこと、という認識でよろしいのでしょうか?
 いや、まだ混乱してます…
え~と…まず
  整数⇒実数
だから「整数であること」は「実数であること」より強い条件ですよ…ね?
次にMeltさんにつけて頂いた番号にしたがうとして
  (1)⇒(2)
だから(1)が強い命題。
 「何も考えずに」文面だけみると整数と実数がいれかわってるから混乱してるんでしょうか。浅はかですね。
 
>張飛翼徳さん
 いえ、取り違えられているわけではないです。
ぼくの間違いです。ハイ。
 「命題をつよめる」の使われ方はMeltさんのコメント中にあるような使われ方でした

>Meltさん
 すいません、『f(0)、f(1)、f(2)がどれも3で割り切れない』かわりに『任意の整数nに対し、f(n)は3で割り切れない』を示す、ということでしょうか。
kai さん 2010/02/02 19:34:44 報告
5
kai さんのコメントと前後してしまいましたが、
命題 [式:…] が命題 [式:…] より強いとは、「[式:…] が成り立てば [式:…] も成り立つ」、つまり:
  (*) [式:…] ([式:…] ならば [式:…]
言い換えれば [式:…][式:…] の十分条件です。
[式:…] が簡単な命題を組み合わせた複合命題の場合、(*) は [式:…] 全体についての強弱であり、[式:…] を構成する部分命題同士の強弱がそのまま [式:…] 全体の強弱と一致するとは限りません†。
 †:最初は「... 部分命題同士の強弱は直接には無関係です。」
   と書いてましたが、上のように修正します。

例えば「[式:…] でない([式:…] の否定)」を [式:…] と表すと、(*) の対偶は:
  [式:…]
となります。つまり [式:…] のほうが [式:…] より強い命題です。このように、否定 [式:…] をつけたものでは、[式:…] の場合と強弱が逆転します。

問題となっている [式:…] の場合、[式:…] のほうが [式:…] より強い命題なら [式:…] のほうが [式:…] より強い命題になる、つまり:
  [式:…] ならば [式:…]
であり、ここでも [式:…] の位置が逆転しています。理由は否定の場合と同じ、というか、大本はそれです。

(以下は全面的に書きなおしました。高校でやる論証の範囲では扱わないようでしたらわからなくてもかまいません。「3段論法」のところまで飛ばして読んでください。)
まず [式:…] は論理的には「[式:…] でないか、または [式:…] である」、つまり「[式:…] または [式:…]」と同一視できます。例えば
 「女の子ならメガネをかけている」は、
 「男の子である(=女の子でない)か、またはメガネをかけている」
と同じです。また対偶をとった:
 「メガネをかけていなければ男の子である」
とも同じです。
次に [式:…] なら任意の [式:…] について:
  「[式:…] または [式:…]」→「[式:…] または [式:…]
が成り立ちます。例えば
  「女の子ならメガネをかけている」が成り立つなら、
  「女の子であるか髭がある」なら「メガネをかけているか髭がある」
も成り立ちます。
そこで、[式:…][式:…] より強いなら:
  [式:…]
  [式:…]
  [式:…] または [式:…] または [式:…]
  [式:…]
となって、[式:…] のほうが [式:…] より強いことになります。

もっともこの場合はもっと簡単な見方が可能で、「3段論法」;
 「[式:…] かつ [式:…]」ならば [式:…] が成り立つ
(「人間なら哺乳類である」、「哺乳類なら動物である」から「人間なら動物である」が導ける)から:

[式:…][式:…] より強いとき(すなわち [式:…] のとき)、
 [式:…] が成り立つなら、
 [式:…] が成り立つ」、
つまり [式:…] のほうが [式:…] より強いことになります。

反省:ここらはベン図(オイラー図)を書いたほうがよかったかなあ。もっともコメントに図は埋め込めるのかしら。

====================================================
「より強い命題に置き換えて証明する」ことのよくあるケースは、
直接興味があるのは命題 [式:…] だが、実際にはこれがより一般の場合にも成り立つような場合です。
たいていの問題は、より一般的な定理の特別な場合として解かれるという点では、すべてこの範疇に属するとも言えます。

うまい例は ... まあいいや。Melt さんのは十分うまい例です。安田先生の言及されているケースももちろんそうです。
平賀 譲 さん 2010/02/02 20:15:26 報告
6
>安田 亨先生
 お返事ありがとうございます。
え~と盛大に混乱しているのですが、例えば
 A:整数であることを示せ
では皆解けてしまうので
 B:実数であることを示せ
という様な出題をする、と言ういうことでしょうか。(やけに整数、実数にこだわりますけど…(^^:))
 

 
kai さん 2010/02/02 20:19:14 報告
7
一度,実数,整数をお忘れになったらいかがですか?
もともと数学的帰納法の話しから始まるのでしょう?
数学的帰納法のことに限って,まず,実例を書かれたらいかがですか?

「0<x_n<_n<x_{n+1}を証明せよ」
と書くと簡単すぎて皆が解けるときに,
「x_n<x_{n+1}を証明せよ」
と書く問題文があるのです.実はそれでは問題が解けない.
示すべきことを
「0<x_n<_n<x_{n+1}を証明せよ」
と強めるということでないのですか?

そういうことを意味しているのではないのですか?
具体的な例を挙げて質問してください.

整数を実数に直して答える問題などあり得ない.
安田 亨 さん 2010/02/02 20:28:23 報告
8
>平賀先生

>> [式:…]が簡単な命題を組み合わせた複合命題の場合、(*)
[式:…] 全体についての強弱であり、[式:…] を構成する部分命題同士の強弱は直接には無関係です。

ゆえに文面上の整数やら実数は命題全体には関係ないということでよろしいですか?

 すいません、

>>[式:…]は論理的には「[式:…]または[式:…]」と同一視できます

のくだりがよく分からないです。m(__)m
三段論法による例示はよくわかりました。ありがとうございます。
kai さん 2010/02/02 20:39:15 報告
9
>>安田先生
私のはじめの導入が余分だったのかも知れません。
説明不足でした。
「数学的帰納法で使用される手法をその他の場面でも適用できないか」ということが疑問点でしてその手法そのものが疑問だ、という訳ではありません。 結局、その手法への理解もぼやけているということが皆様とのやりとりで判明しましたが。
したがって、具体例はいま用意できません。半ば思いつきでしたので。そういう意味では入試・教育関連の板に投稿したのが板違いだったようですね。申し訳ありません。
kai さん 2010/02/02 21:05:24 報告
10
kai さんのコメント 8 について。

言及されている2つの箇所について、コメント 5 を書きなおしました。

最初のほうについては「直接には無関係」というのは不適切でした。修正版を見てください。

後のほうは書きなおしでかえってわかりにくくなったかもしれませんが、わからなくても今は気にしないでください。
平賀 譲 さん 2010/02/02 21:31:51 報告
11
ある命題が別の命題より「強い」という表現を聞いたことがなかったので、いろいろと勉強になりました。
皆様、ありがとうございます。
張飛翼徳 さん 2010/02/02 21:38:47 報告
12
>>平賀先生
 わざわざ補足までしてくださってありがとうございます。
こういう論証は大学へ入学すると全員が習うものなのでしょうか?
kai さん 2010/02/02 21:46:40 報告
13
平賀先生の書かれている「より強い」すなわち「より一般的な命題」を利用する問題の例を探してみました.「数学発想ゼミナール」に

[式:…] に対して

[式:…]

示すとき,[式:…] の条件が強すぎるので

かわりに

[式:…] に対して

[式:…]

を数学的帰納法で示すというものです.この本でも,条件が強すぎるのでより強い命題を証明すると書いてあり,頭が混乱しますね.

ちなみに,大学入試では,「三つ子素数が3,5,7のみである」ことを,「5以上の連続する3つの奇数の中に3の倍数が少なくとも一つ含まれることを示すこと(奇素数は奇数に含まれる)」で証明する問題が有名でしょうか.類大は06年の京大「2以上の自然数 [式:…] に対し,[式:…][式:…] がともに素数になるのは [式:…] の場合に限られることを示せ.」があります.


伊藤 愁一 さん 2010/02/02 21:59:42 報告
14
>>伊藤先生
ありがとうございます。
kai さん 2010/02/02 22:13:29 報告